◯◯お見舞い申し上げます(千葉県平成24年度前期国語)
平成24年度の千葉県公立高校入試国語で、「□□お見舞い申し上げます」の空欄に「暑中」と答えさせる問題が出たことがある。
正答率はかなり高くて、多分ほとんどの受験生が正解できたんじゃないかと思う。
ただ、まあ、こんなことは受験教育の悪弊の最たるもの。「暑中お見舞い申し上げます」なんて言葉を知ってりゃ偉いんだったら、キャンディーズファンはみな偉い。ましてや、こういう問題が過去に出たから、今度は「残暑お見舞い申し上げます」を暗記しましょうとか、手紙の書き方をお勉強しましょうなんてバカげたことになってはいかんと思う。
大切なことは、自分の世話になった人が、この暑い中元気で過ごしているかどうかを思う気持ちだろう。入試に「暑中見舞い」を書かせた出題者としても、これをきっかけに、大切な人に消息を送るようなことをしてほしいという願いがあったんじゃないかなと想像する。
というわけで、国語道場としても、せっかくの夏休みなので子どもたちに「暑中見舞い」を書かせることにした。
学校だと、作文でも自由研究とやらでも、とにかく子どもに「自由に」書かせることが大事だと考えられているらしい。こんなのはオッペケペーのアッパッパーである。
音楽でもスポーツでも、教えるからにはまず最初に型を教えるのが筋である。まずはこの通りにやってみよと。こういうことができん奴は、人にモノを教える資格がないのである。
読書感想文のような困った宿題は最近西千葉周辺の学校で出すところはなくなったが、自由研究はまださも大事な課題であるかのように生き残っている。自由研究をどうしたらよいか悩まれる保護者の方は多いと思うが、それはお子さんが悪いのでもなんでもない。何をどうしたらよいか教える能力もないのに、「自由にやりましょう」なんて課題を出す学校が悪いのである。
子どもたちに「暑中見舞い」を書いてもらうのに際して、そんなわけで国語道場は最低限の型を示す。最低限の型というのは、レイアウトを含めた書式と必要最小限の内容のこと。
極端な話、この最低限の型通り出来ていればOKとする。
それじゃあ簡単すぎるんじゃないかと思われるかもしれないが、そうではない。最低限の型を決めるという指導法は、作文でも有効なやり方。「最低限このように書いて」と決めてあげると、ほとんどの場合子どもは要求された以上のことができるようになる。
これを、学校の作文課題にしても自由研究とやらにしても、なんの型も示さずに「自由にやれ」というから子どもは途方に暮れてしまう。型を決めてやったほうが、実はもっと自由な表現が可能になるのだ。
さて、こんな感じで子どもたちの「暑中見舞い」、取りまとめて発送しますので、お家の方はお楽しみにお待ちくださいませm(__)m
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