「朝読書」の時間などがイマイチ効果がない理由
先日の記事でも扱いましたが、PISA(国際学習到達度調査)2018における日本の読解力「低下」の話題です。朝日新聞や毎日新聞は、偶然にも「PISAショック再び」という見出しで報じています。
国立教育政策研究所の分析に、次のようなものがありました。
図が小さいですが、イメージとしましては、平均~ちょっと上くらいの読解力の子どもが減って、読解力の低い子ども、特に「レベル1」の層がグンと増えているようです。
う~ん。どうしてなんでしょうね。最近は学校で始業前に「朝読書」などといった取り組みを行っているところも多いようなんですがね。
どうしてだろうと思っていますと、このブログでもしばしば言及しております新井紀子先生のツイートに、次のようなものがありましたので紹介します。
なるほど。ただ読ませりゃいいてもんじゃないということですね。一人一人の子どもの日本語語彙力に合った本を選定して与えなければだめだと。そうでなければ、子どもは朝読書の時間に読んでいるふりをしているだけになりやすく、当然読書による読解力などの学力向上の効果もないということです。
つまり、読書にも「指導」が必要ということです。
ご存じの通り、国語道場では「ことばの学校」という読書指導を瑚なっております。この「読書指導」という言葉はもともと「ことばの学校」本部がつけた名称ではなく、私の造語です。「ことばの学校」のプログラムの本質を簡潔に表すものとして、私が勝手に呼んでいるものです。しかしながら、非常に本質的で重要な点を突いていたんですね(^^)
「ことばの学校」受講者には語彙力向上に伴って大幅に学力テストの偏差値がアップする生徒が少なくありません。今年度はまだ途中ではありますが、めぼしい例を挙げると、
語彙力3,500語アップ 平均偏差値2アップ
語彙力4,500語アップ 平均偏差値2アップ
語彙力4,600語アップ 平均偏差値6アップ
語彙力4,600語アップ 平均偏差値10アップ
語彙力6,300語アップ 平均偏差値6アップ
語彙力6,700語アップ 平均偏差値8アップ
語彙力10,900語アップ 平均偏差値11アップ
「平均偏差値」というのは国語だけではなくて国語と算数2教科の偏差値の、今年と去年の平均の差です。
適切な読書指導で、お子さんの語彙力に合った良書をたくさん読ませることで基礎的な学びの力が向上し、全教科の成績が良くなるということですね。
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