お子さんが、豊かな言葉に日々さらされているかどうか
インフルエンザが流行っていますね。
いつも思うのですが、学校の学級閉鎖とか学年閉鎖ってインフルエンザの発症者が1~2名出たところで断行すべきですよね。クラスの3分の1が欠席するまで学級閉鎖にしないなんて、わざわざ教室に押し込めてインフルエンザに罹患させてるようなものですよ。
さて、ベネッセさんの教育情報サイトを私はよく見るのですが、先日このような4コマ漫画を読んで、思わず笑ってしまいました。
上の子どもがほとんど3語しか話さなくなったと下の子どもに相談したお母さん、その下の子どもに、「ママだって3語だと思うよ」と逆に指摘されてしまうというオチです。家庭での会話で使う言葉なんてパターン化してしまって、なかなかヴォキャブラリーに富むコミュニケーションをとるのは難しいところがあるようです。
ただ、それをそのまま放置しておくと、子どもが豊かな語彙に触れる機会がほとんどないということになってしまい、あらゆる学びの基盤としての日本語力がはぐくまれないということにもなってしまいます。
現在国語道場では、毎週日曜日の朝9時半から、「カコモンGO!」と称しまして千葉県公立高校の過去の入試問題演習会を実施しています。
千葉県公立高校入試の国語の問題では、それこそ何十年も漢字の読み取りと書き取りが出題されます。漢字テストだといえばそれだけのものではありますが、なかなかよく練られているなと常々思います。
2016年度の問題には、「しきんせき」という言葉を漢字で書けという問題が出ました。
大人でこれが書けないという人はほどんどいないと思いますが、中学生となるとこういうのが書けないんですね。先日の「カコモンGO!」でも、「そんな言葉聞いたこともない」という生徒がいたりして、指導者として反省しきりでありました(+o+)
県教育委員会のデータでも、この「しきんせき」を漢字で書かせる問題の正答率は低いです。正答率11パーセント。そして注目すべきは無答率ですね。「無答率」とは、解答用紙のその問題の所が白紙であった割合です。それがなんと44パーセント。半分近くが何も書けなかったということです。
正解は、「試金石」ですが、はっきり言って「試」の字も「金」の字も「石」の字もひとつも難しくありません。おそらくそれぞれの字を知らなかったとか、書けないという中学生はほとんどいないでしょう。しかし、それが「試金石」という熟語になると途端に分からなくなってしまうんですね。
これは、子どもたちが日々たくさんの言葉に触れられていないことの証左だと思います。「試金石」という言葉だったらニュース番組なんかを見ていれば、「この成否が、政権が力を入れているという政策の有効性の試金石になる」なんて言い回しには何度も出くわしているものでしょう。試金石そのものがどういうものか見たことがなくても、何か「バロメーター」みたいな意味の言葉だということを知ることができたはずです。
ちなみに、試金石というものはこのようなものです。
要は那智黒石なんですね。金と思われるものをこれにこすりつけると、その純度が見る人が見ればわかると。そこから、真価を測るものの比喩で使われる言葉になっています。
上の漫画のように、なかなか家庭内で様々な言葉に触れさせるのは難しいでしょう。だから、人為的にヴァリエーションに富んだ言葉に触れられる環境を作ってあげることが大切だということになってきます。
国語道場が西千葉地区で独占的にご提供している読書指導「ことばの学校」は、そのような点から言っても優れた教材であるということができます。様々なジャンルの良書290冊をしっかりと読ませ、その中に出てくる豊富な語彙をワークを使って確認し、身につけさせることができるからです。
千葉県公立高校入試の漢字の問題、これは単純に漢字のテストではなく、これまで生きてきた約15年間の中でどれほど豊かな言語経験を積んできたかを問う「試金石」だということができるでしょう。受験の時期だけの付け焼刃的な国語対策では、全然間に合いません。しかし、残念ながら、そこいらにあるほぼすべてのチェーン個別塾では、中1、中2は英語と数学ばっかりで、国語は中3受験生になってからの付け焼刃的指導しかできていないのが現実です。
中学の最初、いや小学生からしっかりとした国語指導を行っている、西千葉で唯一の個別指導の塾が、国語道場です。
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