2016年01月11日 22:13

こまのおっちゃんに学んだ

 今日は、轟町小学校体育館で、千葉中央おやこ劇場の企画に親子で参加しました。

 その企画というのは、「こまのおっちゃん」という独楽回しの名人のショーとワークショップ。

 ワークショップでは私も「インストラクター」役でお手伝いをさせていただきました。「インストラクター」なんて言っても、私普通の投げ独楽回しくらいしかできないのですが(^^ゞ

 午前中は、「インストラクター」役のお父さんお母さんたちへのおっちゃんによる指導。午後一でおっちゃんのショー。その後はワークショップという流れ。

 ショーは、それはもう独楽回しの名人の芸に加え、テンポの良い展開に軽妙な話術と相まって大変に盛り上がりました。

 しかし、私としては、職業柄、午前中のお父さんお母さん向けの指導やワークショップでのおっちゃんの教え方のうまさに、とりわけ感心しておりました。

 午前中のお父さんお母さん向けの指導では、コツを子どもたちに伝える方法をいかに短時間で教えるかに工夫と経験を感じました。

 たくさんポイントがあったのですが、一つだけ挙げておくと、独楽に糸を巻いていくときのコツについて。

 それは、最初に軸に巻き付けるときは力を込めてきつく糸を巻きますが、その後は中心の糸の輪の外周に1回りずつ力を緩めながら巻いていくことなんですが、おっちゃんはそのややこしいプロセスを、「シュルン」という擬態語で説明していました。

 「この『シュルン』と言うのが大事なんです」と言われていましたが、言葉で自分の伝えたいことを伝えるうえでの大切なことをよく分かっていらっしゃるなあと思いました。

 「言葉で説明する」というと、ともするとたくさん言を弄してくどくどと説明してしまいがちです。しかし、大切なことは、詳しい説明なんかではなくて、相手の頭の中に自分が伝えたいと思っていることがイメージされているかどうかなんですよね。

 「コマの軸に最初はきつく糸を巻いて、そこからその周りに一回りずつ、少しずつ力を抜きながら糸を巻いていきます・・・」等々くどくど説明するよりも、「ハイ、軸んとこにしっかりと糸を巻いたら、そこからは、ハイ、シュルン。もひとつ、ハイ、シュルン」と言ったほうが伝わりやすい。特に子ども相手ならそうです。

 教える言葉というのは、自己満足なおしゃべりではなく、教えられる相手の頭に、自分の伝えたいイメージを想起させるような言葉でなければならないということを、改めて思いました。

 午後のワークショップでも、おっちゃんはやっぱり子どもたちに教えるのも上手でしたね。

 独楽の糸の巻き方や、独楽の投じ方を教えるとき、おっちゃんは子どもの手を取って一連の動作をさせます。実際に操作しているのはおっちゃんなのでうまくいくに決まっているわけですが、手を取られて操作されていた子どもの方は、なんだか自分がやって出来たような気になります。

 自分で出来た気になっているだけなので、実際すぐに一人でやってみるとうまくはいかないんですが、それはそれでOK。教えた段階で出来るようにまでもっていく必要なんかないのです。むしろ、自分で出来たと錯覚させること、そこが実は肝心です。

 自分で出来たと思っている子どもは、自信をもって意欲的になりますから、どんどん自分でやってみようという気持ちになるのですね。

 子どもの心にこうして火をつけられれば、もう成功したようなもので、後は子どもが勝手に練習してうまくなっていきます。

 つまるところ教育なんてものは本当にきっかけに過ぎないなと再認識しました。

 教育の価値は、懇切丁寧に1から10まで教え込むある種の「面倒見」とかそんなことにはなく、子どもが自分で勉強していくよいきっかけになったかどうかにあるのです。

 会場では、道場生やその保護者の方にも何人かお会いできました。うちの娘の、幼稚園の時の友達やその親御さんにも再開。幼稚園の友達のお父さんが、かなり独楽回しが上手でびっくりしました(@_@)

 今回のイベントでは、ベーゴマ回しもありました。

 私の小学時代も独楽回しがとてもはやりまして、大いに友達と遊んだものでしたが、このベーゴマが当時はどうにもできませんでした。

 やはり人生での悔いを一つでもなくしていくのがよかろうということで、会場で販売されていたベーゴマを、自宅練習用に購入。

 力道山と金田(正一)のコリアンヒーローズにしてみた。

 力道山というと、現役時代を知らないどころかそもそも存命中に私は生まれていなかったんだけれども、初代横綱若乃花の自伝からその人となりを知りました。「土俵の鬼」と呼ばれた若乃花が「怖かった」と回想する兄弟子。だから私の中ではプロレスラーよりも相撲取りという印象が強いです。

 と言うか、21世紀にもなって、なんで昭和?ダルビッシュとか本田とかは、やっぱりベーゴマにはダメなんでしょうか。

 帰宅してから1時間ほど練習したら、ベーゴマを回せるようになりました。ちょっと感動。やっぱり努力は実る。

 轟小から帰る途中、そういえば穴川のTSUTAYAさんが今日で閉店だったなと思いだし、ちょっと寄ってみました。案の定というか、あまりたぶんあまり出のよくないDVDやCDを廉価販売していました。

 もうめぼしいものはほとんど出払ってしまったようでしたが、とりあえず「あまちゃん」のサントラを娘の希望で購入。250円也。

 目覚まし時計代わりのラジカセタイマーにセットして、明日の朝は「あまちゃん」で起きるらしいです。

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