これは「いじめ問題」の多くを解決するだけではなくて、学力向上にも役立つ
ツイッターを見ていたら、タイムラインに↓こんなインタビュー記事の紹介が流れてきました。
「なぜ「いじめ」はなくならないのか?春名風花さんがたどり着いた結論 みんな「逃げろ」と言うけれど…」
問題点の指摘、提言について、私も日々同じようなことを考えていたのと、彼女が現役の高校生だと知ったこととで大変驚きました。皆様にも、味読熟読精読をお勧めいたします。
「大人は、『逃げろ』って簡単に言うけれど、逃げた後のことまでは考えてくれません。不登校になった後どうすればいいのか、その後どんな風に社会と関わっていけばいいのか。そこまで選択肢を提示して考えてくれる人は、ほとんどいません」
これは、ホントそう。今年の8月の終わりごろ、テレビで、夏休み明けにいじめなどが原因で学校に戻るのが嫌な子どもの自殺が急増することを防ぐ目的の番組がいろいろと放送されていましたね。しばしば、自殺するくらいなら学校に行かなくてもいいんじゃないかという提言がなされていました。
我が家でも、小5の娘が夏休み前に担任の先生やクラスメイトと折り合いが悪くなっていて、夏休み後は学校に行きたくないと言うようになっていました。それで夏休み中に本人といろいろと話し合いました。
親としては、学校の問題で娘が自殺するなんてことになんて絶対になってほしくないですから、どうしても行きたくなければ学校なんて行かなくてもいいよということも話しました。しかし、それと同時に、学校に行かないことによってどのようなことになるのかということも一緒に考えてみました。過去、塾生でも小・中学校時代不登校を経験した生徒も何人かいますから、彼ら・彼女らがどのように進学していったかということも参考にさせてもらいました。
言えることは、かなり深刻ないじめにあって不登校になった場合は、入試でほとんど不利にならないような考慮がなされているかなということと、その一方で、あまり理由が明確でないと、全日制の高校への進学はかなり制限されるかなということです。
うちの娘の場合は後者のケースだったので、この段階で学校に行かなくなってしまうと、例えば高校からは普通に学校に通うようにしたいと思っても、それが難しくなってしまうという現実が見えてきました。
まあ、今のところは、家内が直接校長先生に相談に行ってくれたりしたことで、落ち着いて学校に通っています。
しかし、言ってみれば、いじめが相当ひどいところまでエスカレートしないと、不登校の子どもたちには進路面では十分に考慮されないという現状はいかがなものなんでしょうかと思ったものです。
そんなわけで、この春名さんの指摘は事の本質をうがっているなと思いました。「学校に行かなくていい」なんて簡単に言うけれども、当事者はそう簡単に「はい、そうですか」なんていう風にはいかないですよ。
で、そもそもなんで子どもたち一人ひとりが自分らしく生活できるような学校じゃないのよ、というところが私はいつも納得のいかないところなんですが、それについて春名さんは、
「今って、いじめられて死んでしまう子もたくさんいる。それなのに、『人の心』に訴えかけるようなことしかしません。『いじめはダメ』とか『みんなで仲良くしましょう』とか。どうして制度を変えようとしないんだろう? って本当に不思議です」
「まずはクラスをなくしたほうがいい。好きな友達とだって狭い空間で長い間一緒にいれば、ストレスがたまることもある。好きでもない人間をランダムに30人集めて教室という空間に閉じ込めていたら、いじめが起きてしまうのは容易に想像できます。」
と述べています。もう、ほとんどこれ↑が答えだと思いますよ。
「いじめ問題」なんて、私に言わせれば、学校の自作自演ですよ。尾木ママさんの話だと、クラス分けって仲良しをあえてバラバラにしたり、ピアノの弾ける子を均等に分けたりして編成するらしいんですけど、クラス制度というのは、相性の悪い子同士をわざわざ一緒にして、長時間共同生活をさせるような高ストレスを子どもたちにかけ続けるものなのだから、むしろいじめが起こるのが当たり前なんですよね。それなのに、いじめる者、いじめられる者の心の問題であるかのように言われているわけです。
春名さんのインタビューを読んで、やはり私のように物事の本質の分かっている人間はいるなと改めて思いましたね。いい加減、皆さんも目覚めてほしいものです。小・中学校の学級制は悪。
「授業はどうするんだ」ということを心配される方もいるかなと思いますが、私に言わせれば、クラスがなくなっても何の問題もないと思いますね。はっきり言って、一般的な小・中学校の学習事項を習得させるのに、現行の集団一斉形式の授業は必要ないと断言できます。
子どもたちを見ていて思うのは、本当に彼ら・彼女らは学校の授業を聞いていないなということです。中学生くらいになると、たぶんクラスの1割くらいしか積極的に授業に参加していないんじゃないですかね。あとはおとなしく授業を聞いているふりをしているだけですよ。
これは本当に問題で、現状の学校の一斉授業は、子どもたちに人の話を聞いているふりをする作法を教えているに等しいところがあります。こう言うと、よほど成績が悪いとか、反抗的な子どものことかと思われるかもしれませんが、むしろまじめで、学力もそこそこというお子さんにも、人の話をちゃんと理解して聞けていないなというのは少なくないんですよ。たぶん、「人の話を聞く」ということが、大人を怒らせないように従順な態度でいることだという風に、われわれ大人が子どもたちに刷り込んでしまっているんじゃないですかね。
ちなみに、私は集団一斉形式の講義を全否定する意図など毛頭ありません。高校や大学以上の授業内容なんて、情報量が多いですから、一斉授業じゃなきゃ無理です。また、大人が、自分の専門、仕事、興味に関する話題を聞きに行くような場合、つまり関心を持って話を主体的に聞きにいくようなケースだったら、もちろん大人数レクチャー形式で何の問題もないですよね。
要は、関心をもって主体的に人の話を聞けるように子どもたちを育てていくことが肝心なんですよ。そのためには、人の話を聞いているふりを身につけさせているに等しい現行の小・中学校の一斉授業は、断然やめたほうがいい。
私が西千葉に個別指導の塾を開いて17年目になりますけれども、小・中学生の学習指導には、やはり個別進度形式がベストです。この形式が学校などの集団一斉指導と決定的に違うのは、集団一斉指導は教えているだけなのに対して、個別進度形式はそれぞれの単元について子どもができるようにすることを目的としているところです。
出来るようにすることを目的にしているので、子どもたちは聞いているふりではだめです。実際にできていることを指導者に見せなければいけません。理解がゆっくりな子、苦手な単元については、それぞれに応じてじっくりと学ばせることができます。一方、簡単なところはどんどん飛ばすことができますし、できる子どもはどんどん学ぶところを先に進めてしまうこともできます。本当に、できるお子さんはどんどん勉強を先に進めちゃって、数年で小・中学校課程は卒業、とっとと高校・大学に入っていいじゃないですか。
国語道場では、教科によっては、1学年上の内容をどんどん進めてしまっているお子さんもいますが、このようなことができるのは個別進度形式であるからですね。
あと、なんと言っても学校のような集団生活のストレスが存在しないことです。個別進度形式の塾で、そこでの生活からいじめが発生するなんてことはあり得ないですよね。
小・中学校のクラス制度をなくして、個別進度で生徒が自分らしく学べる環境にしていくというのは、われわれが本気で目指してもよい教育の姿だと思いますよ。
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