2018年06月05日 04:18

なぜにまるつけをしない?

 国語道場の定期テスト対策学習会「日曜道場」では、生徒がそれぞれ自分に必要だと思う勉強に取り組みます。

 「数学の立体図形の所が不安なので、いつもの授業と同じ形式で教えてください」

とか、

「英語の問題集を自習室でやりたいです」

など、子どもたちが自分の課題を自分で決めて取り組むことができます。

 もちろん、自分が何をしたらよいかアドバイスを求めることができます。

「今日は何をやったらいいですかね」

「理科の単元テストがこれまでのところあまりよくないから、今日はその範囲を一緒にやっていこう」

と、具体的にどこをどうやるか指示を与えることもできます。

 また、未熟な子どもの性として、自分が苦手としているところから目をそらしてしまって、自分のできるところを繰り返したり、さほど重要とも思えないような作業に時間を費やそうとしてしまうことがあります。そういう時は、

「いやいや、君は今そんなことをやっている場合じゃないから。数学のこの単元のプリントを出すから、まずそこをやって、できたら持ってきて」

といった形で、指導を入れることもあります。

 子どもたちに、まず自分がやるべき課題を考えさせる意味は色々とありますが、その一つに、自分の中の「普通」とほかの人たちの普通とを比べさせる意味があります。

 「今日は学校のワークをやります」

「え、もうテスト3日前だけど、まだ終わってないの?」

「あ、いや、ワークはテストの当日に提出すればよいので、それまでに終わらせればいいのかと思って・・・」

なんてことも、入塾間もない生徒の中でよく見られます。

 この子の「普通」は、テスト当日に提出すればよい学校のワークは、テストの前日までに終わらせればよいというものなのです。しかし、定期テストで毎回良い成績を上げている生徒たちの普通は、そんなものテストまでに何回か繰り返して、どれも完ぺきに解けるようにするまで練習するというものだったりします。こういうことは、現実にそういう生徒たちの勉強っぷりを目の当たりにしないと分からないことですよね。

 「日曜道場」では、こんな感じで、子どもたちに己の足らなさを知ってもらったり、他の生徒の良い所を見てもらったりできるようになっています。

 勉強法が未熟な生徒の中には、ひたすら問題を解いていくだけで、一向にまるつけをしない者がいます。

「さっきっから問題を解いているばっかりで、全然まるつけをしてないみたいだけど」

と尋ねると、

「あ、はい。あとでまとめてやろうかと思って・・・。」

 こういうお子さんは、まず例外なく成績も悪いのですが、こういう悪い習慣が自分の「普通」になってしまっているので、そのおかしさに自分一人ではなかなか気づけないのでしょう。

 問題集は、多くの場合、はじめの方の問題は基本的な知識を確認するようなものになっていて、問題2、問題3と進むにつれてより複雑で何度の高い問題が掲載されるようになっています。だから、少なくとも大問1つごとにまるつけをして、基本的な知識や考え方がしっかりと自分に身についているかを確認しつつ進めていくことが非常に重要です。

 最初の方の初歩的な問題のまるつけをすぐにやらないと、もし知識が誤っていたりあやふやだったりすると、その先の問題をその状態で解き進めることになり、効率が悪いばかりか、誤った知識を定着させるための作業をしているようなものになってしまいかねません。

 そもそもあとでまとめてまるつけをするなんてこと自体、「まるつけ」と呼ぶに値する行為じゃないです。本当に、ただやっておけばいいという発想からきていますよね。こんなことをやっているから、ただ時間ばかりかかって、少しも頭に入らないんです。

 こうした自分の「勉強法」の悪いところを客観的に見ることができる。「日曜道場」にはそのような効能もあるのです。

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