われらふさのくにうど
今日は習志野文化会館で行われたニューフィルハーモニー千葉の第99回定期演奏会に行ってきました。
習志野文化会館というとJR津田沼駅前。ということで、我が母校代々木ゼミナール津田沼校跡を見に行くと、
駿台予備校になっていました。悲しき哉。
ニューフィルハーモニー千葉は、千葉県唯一のプロオーケストラです。
千葉県は、吹奏楽がたいへん盛んな県として知られていますし、千葉県少年少女オーケストラや、幕張総合高校シンフォニック・オーケストラ部、千葉女子高校オーケストラ部といった非常にすばらしいユースオーケストラがいくつも存在します。ですから、プロのオーケストラが1つしかないというのは、個人的には不思議に思っています。
そのニューフィルハーモニー千葉では、今年度から音楽監督が山下一史氏に替わりました。
大変人気のある指揮者で、学生オーケストラに入っていたという人の中には、氏の下で演奏したことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。
そんな指揮者が千葉県唯一のプロオーケストラの音楽監督になってくれたというのが大変うれしく、今年度から定期会員としてコンサートに行くことにしました。
今回のプログラムは、オール・チャイコフスキイ。オペラ『エヴゲニイ・オネーギン』作品24よりポロネーズ、弦楽セレナードハ長調作品48、交響曲第5番ホ長調作品64。
弦セレとチャイ5のワルツは自分の結婚式の時にBGMで使ったな~、奇遇だな~などと勝手なことを思いながら出かけましたが、演奏会は実に素晴らしかった。
最近は、有名な指揮者の演奏といっても「横に流れていく」ような演奏が多いんですが、山下氏とニューフィル千葉の演奏は、一音一音を慈しむように、心を込めて奏でていく感じですね。
私は、20世紀終わりごろまでに活躍した大指揮者たちの演奏を好みますので、今日のような演奏は大好きですね。
また、なんといっても、千葉のオーケストラとして根付いていく第一歩なんだという熱い思いが伝わってきたように思いました。
千葉県唯一のプロオーケストラなんだから、根付くも何も千葉のオーケストラなんじゃないのと思われるかもしれませんが、厳しいことを言うようですが、私の感覚だとこれまでは不十分だったと思っています。
私は学生時代ロシア文学を学んでいましたので、ロシアのオーケストラに好きなところがいくつもあります。その中でも就中レニングラート・フィルハーモニー交響楽団が好きでした。
ロシア留学中などに、その本拠地のレニングラート・フィルハーモニーのホールに何度か行く機会がありました。そこで気づいたのは、世界的なオーケストラであるレニングラート・フィルですが、それ以前に、レニングラート・フィルは、レニングラートという町(今はサンクト=ペテルブルクですが)のオーケストラなんですよね。レニングラートの町の人々にとって、レニングラート・フィルは町の誇り、町のシンボルなのです。
山下氏が、ニューフィルハーモニー千葉の音楽監督になるにあたってのモットーは、「おらが町のオーケストラになる」ということだそうです。地域オーケストラとしてあるべき考え方であり、大変頼もしく、すばらしいと思います。
また、今日のすばらしいコンサートから、きっとそうなるだろうという予感を覚えました。
人間の仕事には、グローバルに展開するというものもありますけれども、国語道場を運営している私は、この西千葉という土地を愛し、そこに根付いて頑張っていくつもりです。そういうことからも、「おらが町のオーケストラになる」と頑張っているオーケストラは、心から応援したいなと思いました。
習志野文化会館でのチャイコフスキイ第5交響曲の演奏会というと、10年ほど前に息子を連れて、千葉大管弦楽団の定期演奏会を聞きに行ったことがあるんですよね。
10年前というと息子もまだ幼稚園児。大人しくはしていましたが、まったく音楽を聞くことはできず、コンサートのチラシの裏に電車の絵を描きまくり、それに飽きると演奏会が終わるまでずっと寝ているという状態でした。
今日はもう1時間近い大曲でも集中して聞いていることができるようになっています。それどころか、チェリビダッケ指揮の「新世界」に比べてトスカニーニのはどうだとかいっぱしのことを言うようになりました。なんだか感慨深かったですね(#^^#)
あきらめずに、粘り強く、いいものを子供に触れさせ続けてよかったなと思いました。
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