2016年05月18日 10:53

今回も語彙力アップ続出!「読書指数診断」の成績表が返ってきました

 昨日、道場生からおいしそうなソラマメを頂戴しました。

 ありがとうございます。ビールと一緒にいただきます。

 さて、昨日は3月~4月にかけて行われた「読書指数診断」の成績表が届きましたので、受検者に返却を開始しました。

 「読書指数診断」とは、読書指導「ことばの学校」が年に2回実施している、日本語語彙力と読書速度を測るテストです。

 勉強以前の、学びのベースの力を測定できるテストだと私は考えています。

 例えば、お子さんが成績不振に悩んでいるとして、それがたんに勉強不足による問題なのか、習ったことを身につけるベースができていない問題なのかを見極めることは非常に重要です。習ったことを身につけられるベースができているのならば、単純に勉強量を増やせば成績は改善するでしょう。しかし、ベースができていないところでいくら勉強量を増やしたところで、ほとんど成果は得られません。

 こうしたことを見極めずに、ただ「やればできる子」だとか言って勉強させるのは結構危うい話です。穴だらけの桶に水を入れたって水がたまりっこありません。まず桶の方を直さなければいけません。

 習ったことを身につけるベースができていないのに、ただ「やればできる」などと言って合わない勉強を強いられ、当然のごとく成績は上がらず、自己肯定感を失っていく子どもたちがいかに多いことか・・・。

☆学びのベースがどの程度できているかを見るテスト→「読書指数診断」

☆学びのベースを育てる指導→読書指導「ことばの学校」

このように整理してご理解いただければよいかと思います。

 今年度1回目の結果ですが、今回は残念ながら国語道場が小学校卒業までに目標としている語彙数3万語を達成できたお子さんはいらっしゃいませんでした

 それでも、3万語まであと数百語まで到達した生徒、半年で5,000語程度語彙数が伸びた生徒など、一人一人の頑張りは確かによく表れた結果だったと思っています。

 表の上段(26200~27000などとあるもの)が推定語彙数です。半年前の2015年9月と比べて4,000~5,000語程度増える生徒が多かったです。

半年で約5,000語となると、1年で10,000語程度増えることになるわけです。上の例は、昨年3月の「読書指数診断」で14,000~15,000語と診断された生徒の語彙数が、1年後の今年23,000~24,000語となった例。

半年で7,000語アップという生徒も(^^)v

 半年で5,000とか7,000とか、1年で10,000とかいうのがすごいのかどうかということですが、「ことばの学校」本部が公開している情報としてこんなものがあります。

「ことばの学校」を受講している生徒としていない生徒との、「読書指数診断」における推定語彙数平均値の差を棒グラフで示したものです。

 ごらんのとおり、小1以外すべての階級で「ことばの学校」受講者のほうが語彙数が多いという結果になっています。そこで、それぞれ学年1つごとにどれくらい語彙数が多くなっているのかをさっきExcelで計算してみたのですが、「ことばの学校」受講者は平均して2482.9語、非受講者は2054.8語、1つ学年が上がるごとに語彙数が多くなっていました。

 上のグラフで面白いのは、小1では非受講者のほうが推定語彙数が多いんですね。お子さんの語彙力不足にきちんと向き合われ、「ことばの学校」の門をたたかれる方が多いのかもしれません。小2以降受講者の成績が高く、最終的には3,000語以上の差がつくところはすごいですね。

 それはともかく、「ことばの学校」非受講者の成績から推測して、特別「ことばの学校」のようなことをしていなくても、1年間で2,000語程度語彙力は伸びるものだとお考えいただくことができるのではないでしょうか。

 そう考えると、道場生の半年で5,000語とか7,000語伸びた子どもたち、1年間で10,000語近く語彙力がアップした生徒たち、本当にすごいなと言っていいのかなと思います。

 学びのベースの力ができていないことで、今の学年の勉強をいくらしたところでなかなか成績の上がらないお子さんは結構いるのかなと思っています。このような状況ですと、よくない成績が続いて、本人も保護者の方もお悩みも大きくなるのではないかと思います。

 「読書指数診断」は、学年ごとのテストではなく、小1~中3まで全学年共通のテストを受けます。そうすることで、「定点観測」のような形でお子様の日本語能力の成長を確認することができます。

 通常の学力テストは、お子さんの学年のものを受けさせられるのが普通です。しかし、それだと学習のベースができていないお子さんや、逆に学年を大きく上回る学力のお子さんの場合、伸びているのかいないのかほとんどわからない成績が返ってくることになります。

 あらゆる学年のあらゆる状況のお子さんの学習能力の伸長を確認できるところは、「読書指数診断」の本当に良いところだと思います。

 次回「読書指数診断」の実施は9月です。ご興味のある方は、どうぞお早めにお問い合わせください(もちろん9月では間に合いませんので)。

—————

戻る


お問い合わせ先

国語道場(西千葉)

稲毛区緑町1丁目27-14-202
千葉市
263-0023


043-247-7115
お電話のお問い合わせは、火~土曜日の午後3時~9時
メールは24時間承っております。