2017年11月20日 13:25

何度も言いますが、ほとんどの場合学力の問題は日本語力の問題ですからね

 基礎読解力テスト(リーディングスキルテスト)のニュース、今月7日の朝日新聞で取り上げられて以来、話題になっているようですね。

 中学3年生の15パーセントが、学校の教科書レベルの文の主語が分からず、約半数が、短い文章に何が書かれているかが正しく判断できないということです。

 私は、この基礎読解力テストについてこちらの記事に1年ほど前に言及していますので、このブログをご覧くださっている方はすでにご存じのことと思います。昨年の予備調査では確か数千件のデータだったと記憶していますが、最終的には2万4千人のデータが集まったんですね。たくさんデータが集まれば、それだけ信頼度が上がるというものでしょう。

 データが増えても、中学生のだいたい半数は教科書レベルの文章も満足には理解できないというところは変わっていないので、まあこれが現実だと受け止めるしかないでしょう。

 学習障害などではなく、書いてあることが読めない子どもたちがたくさんいることについて、私はこの場で何度も書いてきましたし、現場で子どもたちを指導してきた教育関係の人々で勘のいい人ならなんとなく感づいていたことでしょう。基礎読解力テストによって実態が実証的に明らかになったことはよかったと思います。

 それにしても、教科書レベルの文章も満足に読めない中学生が約半数というのは大きいですね。なぜなら、これは本当に誰にでも結構な確率で起きていることだということになるからです。この文章をお読みのあなたのお子さんにも当てはまるかもしれないということです。

 注意を促しておきたいことは、仮に子供が学力不振に陥ったときに、多くの人がその「対策」として行うことが間違ったものである可能性が高いことです。

 どういうことか。ある成績不振の生徒の面談で、担任の先生が、「塾に行かれてはどうですか。でも、集団塾だとついていけないでしょうから、個別の塾がいいと思います」などとアドバイスされたそうです。

 子どもの成績が悪い、学力が低いという問題に直面したとき、個別指導の塾で1:1とか1:2で横にべったりついて教えてもらえばなんとかなるのではないか。これは多くの人が「正しい」と思い込んでいることでありましょう。そう信じ込んで、チェーン個別指導塾の教室長の口車に乗せられて、夏期講習やら冬期講習のたびに30万円だの40万円だのという法外な授業料を支払っている人が世の中にはたくさんいるわけです。

 しかし、上に述べたように、約半数の中学生は教科書レベルの文章もまともに読めないという事実を知っていれば、もうちょっと違う考え方ができるのではないでしょうか。

 つまり、もしかすると成績不振の原因は日本語力の不足によるもので、もしそうであるならば、どんなに1:1や1:2でアルバイト講師が横にべったりくっついて「分かりやすく」手取り足取り教えたところで、何の解決にもならない。自分で考えなくなってしまうからよけいに日本語力も知能が下がり、さらに依存心が強くなって自分で学ぶことができない人間になるだけではないか。そういうことが見えてくることでしょう。

 上に紹介した基礎読解力テストを開発した新井紀子教授は、「中学卒業までに、中学校の教科書を読めるようにすることが教育の最重要課題だ」と話しています。なぜなら、「仕事の多くが人工知能(AI)に代替される時代が近づくなか、AIに負けない能力を身につけるには文章の意味を理解し、学び続けることが欠かせないからだ」ということです。

 と、まあ、それはそうなんですが、ではどうしたらいいのか。そこが問題ですよね。

 その点、私の国語道場という塾は、中学校の定期テスト対策や高校入試対策の学習指導を行いながら、あらゆる学びの基盤となる日本語力向上を向上させる指導ができるシステムになっているという点で、自分で言うのもなんですが、よくできているなと思います。

 具体的には、年間50~70冊の良書を読破しながら日本語語彙力と読みの正確さを向上させられる読書指導「ことばの学校」、生徒一人一人の現状の国語力に合わせてテキストを選定して使い、正確な読解力と解答記述力を伸ばす国語の教科指導を行っていて、それをベースに算数・数学・英語・社会・理科の教科学習指導を実施しています。

 だから、単に勉強を教えてもらって終わりということではなく、身につけた国語力を駆使して学んだことを自分の頭で理解し説明できるようになりますから学んだことも定着しやすくなりますし、自力で教科書や参考書、問題集を使って勉強できるようになります。そしてなんといっても安定した成績が取れるようになります。

 このようなことが可能なのは、西千葉地区では国語道場が唯一であると自負しています。

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