作文力を伸ばす「5か年計画」
今日の授業で、一人の中学生が、
「先生、最近僕は国語力が以前よりだいぶついて気がします。」
「うん。そうだね。私もそう思うよ。」
「こないだの中間テストで国語に作文が出たんですが、僕のがいちばんよいということで、みんなの前で読まれたんです。」
「ほう。そうれはすごいね。でも、今日の作文を見ていても、作文が本当に上手になったのは分かるな。とてもよく書けているもの。」
なんて、うれしい報告をしてくれました(^^)
この子の場合は確か4年前ですね。授業の課題で作文を書いてもらったことがありました。
もう支離滅裂なんだけれども、ほとばしるように世の中でおかしいと思っていることをとうとうと書いてくれました。段落も構成もあったものではありませんでした。
恐らくこれ、学校の作文の課題だったら、低い評価をもらっていたでしょうね。原稿用紙の使い方とか減点しようと思えばいくらでもあら捜しができるものだったし、だいいち設問で聞かれていることから外れた内容でもありました。
しかし、私は何か光るものを感じたので、あえてダメ出しのようなことは一切しませんでした。
「ふ~ん、そんなこと考えてるんだ。」
といった感じで、まずは作文に書いていることを質問したり、確認したりして、とりあえず本人が言いたいことを受け入れてあげることにしました。
それが彼の作文についての最初の頃の記憶ですが、その後は作文の形式や話題の絞り方なんかを教えてきました。
そして今回の定期テスト。今や具体的で非常に分かりやすく、しかも面白くて興味を惹かれる内容でありながら、無駄のない引き締まった作文が書けるようになりました。よくぞここまで成長したと思います。
来年度がちょうど5年目ということで、「5か年計画」(があったわけではありませんが)完成の年。さらに磨きをかけて、入試本番に臨ませてあげたいと思っております。
まず子どもの作文に接するときに大人がやってしまう大失敗、それはすぐにダメ出しすることなんですよね。字が汚いとか間違っているだとか、何を言っているのか分からないとか、だいたいみんなそっから入っちゃいますよね。
だから書けなくなるんですよ。
なんでこう、最初から完成形を求めるんですかね。作文指導にはこういう勘所が分かっている必要があります。
作文に限りませんけど、子どもにはもともと伸びる力があるんですよ。「教育」というのは、その伸びる力を利用する柔術のようなところがあるんですが、まあ、この辺、なかなかわからない人にはわからないものかもしれませんね。
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