2015年09月19日 12:01

千葉県公立高校の「不都合な真実」?

 西千葉駅前の「ゆりのき商店街第3土曜市」に寄ってきました。

 私の娘も参加させていただいていまして、現地で塾生のお母様にもお会いしました。

 こういう地域活動を続けていらっしゃる方々はホントに尊敬します。「中央集権から地方創生」なんて掛け声が聞かれるようになって久しいけれども、本当の地方創生というのはこうして自ら動いて周囲の人々を巻き込んだ運動ですよね。

 さてさて、ここのところ生徒や保護者の皆様のための情報集めということで、連日私立高校の説明会に出掛けています。その学校の入試情報を聞いてくるというのはもちろんなんですが、こういうところでちょろっと聞く話が、実は大切だったりします。

 高校で実施されているベネッセのテストがあります。だいたいどこの高校も実施しているんじゃないでしょうか。この周辺だと、普通科校でやっていないというところは聞いたことがない感じです。

 で、そこから考えていくと、実はベネッセという会社は、日本の多くの高校の本当のレベルがどの程度のものかを、かなり正確に把握しているということが想像されるわけです。

 「本当のレベル」とはどういうことかというと、普通みんな高校や大学のレベルというと、入試の時の偏差値ランキングのことを言っていますよね。例えば、どこそこ高校は偏差値64だとかいうやつ。

 しかし、実際は「◯◯高校は偏差値64」といったところで、生徒全員がその偏差値64というわけではありません。もっと上位の成績で合格しているのもいれば、合否ボーダーギリギリで合格している生徒も当然います。だから、「偏差値64」と言っても、ある程度の幅があります。

 さらに、入学後も、そこの生徒たちがその成績でずっといるわけではもちろんありません。伸びる奴もいれば、とてつもなく落ちていくのもいますね(;´д`)トホホ…

 だから、高校で行われている学力テストの成績が高校別でどうなっているのかということが、本当はものすごく大切なんじゃないかと思われるのですが、その、各高校の「本当のレベル」をベネッセという会社はかなり確実に握っているんじゃないかと想像されます。

 それでもって、実はそのことはベネッセも別に秘密にしているわけじゃないようで、私立高校の説明会に行って聞いてみると、どうもその学校のレベルだけではなくて、少なくとも県内の他の高校のレベルも知らされているようなんですよね。つまり、高校の先生方は、自分の学校の生徒の全体的な学力が、他校と比較してどの程度のものなのかということは、ベネッセから情報提供を受けて知っているみたいなんです。

 最近行ったとある私立高校の説明会では、その高校の生徒の2年半に渡るベネッセのテストの平均偏差値の推移を、他校との比較で見せてくれました。いや、これ本当にびっくりしますよ。

 たまたまそういう高校のデータを恣意的に選んだという可能性は排除できないんですが、紹介された5つの公立高校は、3年次の成績が1年時に比べて軒並みダウンでした。

 まあ、私も鎌ケ谷という県内の中堅どころの公立高校出身なんですが、当時も「知識の墓場」とか言われていましたね。卒業するときにはみんな頭すっからかんになっていくということで。昔も今もあまり状況が変わっていないようです。

 見せてもらった資料の中で特にひどかったのが海浜地区の某巨大高校。3年時までに偏差値5ポイントダウン。入学時は偏差値で60台中盤くらいは必要とされていてこれですから、塾や予備校だったら完全に詐欺レベルですね。

 それでもって当然そこの私学は伸びていました。平均で6ポイント。実際のテストの成績というのは、上がる子もいれば下がる子もいますから、全体でプラスにするというのはなかなか大変なことなんです。そういう点で、なかなか立派な実績だと思いましたね。

 あまり具体的にどこの高校がどうということを書くわけには行かないんですが、全体的なことを言っておくと、入学時の偏差値が55未満程度といわれている公立普通科高校なら、市内のすべての私立高校(スポーツ科は除きますが)に抜かれていると言っていいです。

 う~ん、こうした情報をすべて開示すべきだとは思わないですが、上にも述べたように、多分公立高校の先生方もテスト業者から自分の学校の状況データは受け取っているはずですよね。だったら、ちょっとは問題意識を持ってもらいたいものだなとは思いましたね。

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