力不足を痛感するとき
今年の入試も、いよいよ明日の千葉県公立高校後期選抜の発表をもって終わります。受験生たちには最高の結末が訪れるように願っています。
私立高校、公立高校前期選抜などですでに志望校合格を果たした生徒たちの中には、そのあとも道場に来て授業を受け続けたり、自習しに来たりする子どもたちがいます。
こういう子どもたちを見ると、塾人冥利に尽きると言いますか、塾長として子どもたちに伝えるべきことを伝えることができたのかなと、我ながら思います。
私は、よく受験生たちに、「受験勉強って大変だなと思うだろ。でも、高校に入ってからやらなきゃいけない一日の勉強の量って、今やってる受験勉強よりもっと多いから」と言っています。
もちろんこれは事実で、高校に進んでからそれくらい勉強しなければ、たいてい落ちこぼれてしまうはずなんですけれども、そういうことよりも、受験が終わっても学び続ける人間であってほしいと願っているので、このようなことを言い続けています。
その一方で、やっぱり受験終了とともに勉強から離れてしまう子どもたちも、現実にはいます。
志望校合格を決め、その連絡ついでに、
「先生、もう塾来なくでいいすか?」
なんて言ってくる生徒もいます。
こういうとき、私は引き留めることはしません。もともとそのためだけに塾に入った生徒であれば、それが終われば直ちに塾をやめるというのもまったくの道理です。
ただ、こうした子どもたちは、将来本気で勉強に向かい合うことは二度とないでしょう。彼らがこれから進む高校というところは、中学よりも高度な内容を学ぶための場であるにもかかわらずです。
学ぶことというのは、ひとえに受験を切り抜けるためだけのものではなく、人が生きていく中で、当然のようにつねに身の回りにあることだということ、生きることは学ぶことだということですね。そういうことを伝えることができなかったということにおいて、自分はまだまだだなあと力不足を実感します。
国語道場に来てくれた子どもたちが、受験が終わった後も、つねに学び続けることが普通、何事につけ不思議に思ったり、知ることに喜びを感じたりできる感受性を持った人間になるように、これからもたゆみなく努めていきたいと思います。
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