千葉県私立高校の退学率
8日の日曜日は、朝から定期テスト対策「日曜道場」をやっていたんですが、その後、千葉市某所にて千葉学習塾協同組合の加盟塾の先生方と勉強会があって、それに参加してきました。
例によって非常に有意義な勉強会でした。その際、ある加盟塾の先生が、これまたどこからか手に入れてきた県内私立高校の在籍生徒数の一覧表を提供してくれました。
その一覧表というのは、県内すべての私立高校の各学年の入学時の生徒数と、現在の生徒数が記されているものです。
つまり、高校入学時点から3年生になるまでに、どれくらい生徒数に増減があるのかが分かってしまうものです。すごい(-_-;)
千葉県全体では、4月現在私立の全日制高校3年生は15,875人います。2年前の入学時点の人数は16,473人ですから、少なくとも600人近くがその高校を去っていったことになります。割合にしておよそ3.6%になります。
一方、通信制高校は学年が進むに連れて在籍生徒数が多くなる傾向があります。他の高校を中退して、転入する生徒が多いのでしょう。
興味深いのは、現在高校2年生にあたる生徒数の増減は、全日制で-367人で、通信制は+365人と絶対値がほぼ同数ということです。全日制普通科を中退した生徒の殆どが通信制に移ったということでしょうか。
そして現在高校3年生にあたる生徒の増減は、全日制は上に挙げたとおり-598人なのに対し、通信制が+385人です。
高1の段階で中退した生徒の多くは通信制に移るが、高2で退学する場合はそのままどこの高校にも行かなくなってしまう傾向があるのではないでしょうか。
千葉市には私立の全日制高校は8校あります。それぞれの個別の高校の数字をここに挙げることはしませんが、これら8校の高校3年生の4月現在の在籍数は2,354人で、それは入学時には2,466人でした。112人の減で、減少率は約4.5%と、全県の割合よりも高くなっています。
総じて、入学時の学力ランキングと減少率には相関関係があるように見えます。入学時点での偏差値が低い高校の生徒の減少率は高い傾向があります。
やはり高校というところはあくまで勉強をしに行くところであって、その内容も当然中学のものよりも難しくなっているわけですから、取りあえず高校に納まりさえすれば良いという発想ではダメで、進学後の学習に対する意欲の維持が大切だということではないでしょうか。
ただ、市内のトップ校の一つに、減少率が4.1%と高いところがあることにも注意を向ける必要があるかもしれません。
文部科学省の調査では、高校中途退学の理由の第1位は、「学校生活・学業不適応」となっています。校風や授業のレベルがあっていなかったということですね。
私が高校受験をした30年近く前と違い、現在は各高校も積極的に説明会や体験会を実施しています。そういう成果もあってか、全体の高校退学率は減少傾向にあるのですが、やはり可能なかぎりそういうことの起こらないような学校研究は不可欠でしょう。
国語道場としましては、一人ひとりのお子様にとってピッタリの進路選択を実現すべく、これからもさらに日々研究と皆さまへのアドヴァイスを続けてまいる所存です。
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