国語道場が、授業などの終了時間の延長を原則としてやらない理由
今日は冬期講習最終日であり、同時に平成最後の「県立そっくりもぎ見直し会」の実施日です。外は寒の入りの寒さですが、道場の中は勉強にいそしむ子どもたちの熱気であふれています!
県立そっくりもぎ見直し会は、ご存じの通り、本日行われた進学研究会の県立そっくりもぎの即日自己採点、全問見直しをさせる学習会です。まともな学習習慣を持っている人には常識ですが、模試での失敗は宝の山です。その見直しは、学力の足腰を鍛え、その後の成績アップに結びつく最良の学習法です。
一般的に中3の模試は回を重ねるごとに難しくなっていきます。範囲もどんどん広くなるし、実際の入試問題に近いものになってきますからね。ですから、この時期、特に最後の1月の模試で点数を上げるのはなかなか難しいことになってきます。
しかし、ここまでの時間に私に提出された受験生たちの自己採点結果を見ると、過去最高点や前回12月を上回る得点を取れそうだという者がちらほらいて、ちょっと驚いています。国語道場の冬期講習は、とにかく毎日のように長時間勉強させますからね。子どもたちの頑張りの成果が表れているようです。
さて、この「県立そっくりもぎ見直し会」では、お帰り問題制度というものがあります(^^)
見直し学習が終わったと主張する生徒に対し、そのテストの中から難しめの良問についてその解法を説明させ、明快に説明出来たら帰ってよいとするルールです。
どうしてこのようなことをやっているのかというと、このようなわけです。
毎年、この「県立そっくりもぎ見直し会」をやっていますが、その初回ですね。自己採点が終わって、ちょいちょいと問題用紙に目を通して、「見直しが終わりました」などとうそぶくものがおります。
私はにこにこしながら、
「そうか終わったか。では、数学の問4番の(4)について、なぜ答えが 20/9 cm になるのか説明して。」
と尋ねます。そうするとたいてい、
「いや、見直しは終わりましたけど、説明とかはできないです。」
などと意味不明なことを言いだします。勉強ということにまともに向き合ったことがなければ、最初はこんなものです。
「見直しが終わったということは、すべての問題の解き方を十分に理解できたということだろう。それなのに説明できない問題があるとは何事だ( ゚Д゚)」
と一喝し、改めて自力で説明できるレベルまで理解できるように見直し学習に戻しています。こういう状況でやらせていますから、やはり必死さが違います。
しかし、最終的に19:30にはきっちり終了します。基本的に延長はしません。なぜか。
この「お帰り問題」のアイディアの起源は、私が中学時代に通っていた塾にあります。英語と数学の授業で、毎回最後にこの「お帰り問題」が出されました。これが解けるまでいつまでも帰れないというルールで・・・。
当時数学が苦手だった私には、この「お帰り問題」が苦痛で苦痛で仕方ありませんでした。基本的に私はまじめな人ですので、最初のうちは何とか解こうとするのです。しかし、30分も過ぎると、さすがに完全にやる気を失ってしまいました。当時、どうやって帰宅を許してもらっていたのか、今となっては全く記憶がありません。
やはり、解けるまで帰さないというルールは問題ありだと思います。「いやいや、こんな風にスパルタ式でビシバシやらなきゃダメなんだ」なんて昭和式シゴキが大好きな人もそれなりにいるのかなとは想像しますが、こんなやり方で効果がある子どもは、全体の1割もいませんよ。
ほとんどの場合、子どもは何とかうまいことその場をごまかして切り抜けることを考えるものです。そしてその方がむしろ正常な人間の判断と行動です。勉強にまともに向き合わせたり、学力を伸ばしたりする効果がないばかりか、いかに大人の目をごまかして面倒なことから逃げるかばかり考える人間を育てているようなものです。
さらに良くないのは、毎回の授業でこのような無制限延長のようなことをやってしまうと、「どうせ今日もいつまでも帰れないのだから、授業も力をセーブしておこう」なんて発想に子どもがなりかねません。
そのようなわけで、国語道場は普段の授業も、県立そっくりもぎ見直し会などの学習会も、原則として終了時刻は厳守しています。もちろん、生徒が個人的に、もうちょっとこの問題まで頑張りたいというのには付き合わせてもらいますが。
国語道場では、中学生標準コースの生徒は、授業を追加し放題なんですね。ですから、授業延長で頑張らせるよりは、日を改めて授業を追加してもらうという形で頑張ってもらっています。
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