2015年12月26日 19:38

大人も「ことばの学校」?

 冬休みに入り、本格的な冬期講習の授業3日目。やる気にあふれた生徒たちが朝から夜までたくさん来てくれています。

 1日10時間授業時間を設定いていますが、延べで160~180人くらいの生徒が毎日授業を受けに来てくれています。どうりで猛烈に忙しいわけですが、大変充実した塾運営をさせていただいておりますことに、心より感謝申し上げます。

 先日、年末年始に読む本を探すためにアマゾンのサイトを覗いていたところ、Audibleというサービスがあることに気付きました。

 Audibleとは本の朗読をスマホなどの端末で聞くというサービスです。これはなかなかいいですね。

 ためしに、漱石の「こころ」を聴いてみました。文字がないので意味が分かりにくいところがあるんじゃないかと心配しましたが、音声だけでも内容がけっこう頭に入るものですね。

 国語道場は、ご存じ読書指導「ことばの学校」という大人気サービスを提供させていただいております。

 「ことばの学校」は、朗読音声を聴きながら子どもたちに本を読ませるというのが指導の中心です。そしてそれを通して、活字をしっかりと読む習慣を身につけ、さらに日本語語彙力を伸ばすことができるというところが、この「ことばの学校」読書指導の優れたところです。

 ふだん、保護者の皆様は、年に2回ある日本語読解力・語彙力テストである「読書指数診断」の成績や道場の実力テストの結果などから、お子様の日本語力とそれに伴う学力の成長ぶりをご覧になっていると思います。また、体験授業や送迎の折に、お子様が集中して本を読んでいるところをご覧になっているかと思います。

 しかしながら、どうしてこんなに子どもたちが集中して本を読んでいるのかとか、どうして日本語力が着実に伸びていくのかといったところを、直接的に体験する機会はあまりなかったように思います。

 このAudibleをちょっと使ってご覧になると、なるほど本の聴解はこんなに快感なのかということを実感していただけるかと思います。たんに心地よいというだけでなく、何かズーンと身のある経験をしているといった感じを受けられると思います。

 なんて言うと、アマゾンのステマみたいですが、そういうわけではもちろんありません。本を聴くという感じを大人の方も味わっていただけると、なぜお子様方が「ことばの学校」を楽しいと言って受講しているのか、実感を持ってご理解いただけるかと思っております。

 ただ、このAudibleですが、やはりある程度語彙力が備わった大人の方用という気はいたします。テクストなしで聞くだけということから、それなりの本を読むにはもともと相応の聴解力のある人が対象となると考えられるからです。

 また、アプリを少しいじってみたのですが、再生速度を速くすることはできないようです(もしできるようでしたらごめんなさい)。

 子どもにとっては、当然話を聞くだけではだめで、自力で活字を読めるようになるための訓練は欠かせません。しかし、そういう用途にはAudibleはデザインされていないように思いました。

 「ことばの学校」では、本ごとにオリジナルの読書ワークがついています。それに取り組むことで、本を読んで活字に慣れることに加え、あらゆる学びの基盤である日本語力を伸ばすことが可能になります。しかし、当然ながらAudibleにはこのような練習問題はついていません。

 とはいえ、大人が耳で本を楽しむ、という用途では質量ともに優れていると思います。スマホアプリの音声自動読み上げは、漢字仮名交じりの日本語では到底使い物にならず、人間が読んで吹き込んだ音声は必須です。アマゾンのような大資本がこういう事業に取り組むというのも、大変よいことです。

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