子どものキャパを広げることと、習熟させること
「子どもの能力を伸ばす」には考え方として2つの方法があると思います。
一つは、子どもがいろいろなことを学ぶベースとなる能力(キャパシティ)を広げるもの、もう一つは教わった技術に習熟する練習です。
今日は今年度1回目の、中3受験生対象「Vもぎ見直し会」でした。これは、本日行われたばかりの進学研究会Vもぎ(または県立そっくりもぎ)の問題をもう一度解き直そうというものです。
初めての会場模擬試験で、十分に力を発揮できなかった生徒もいました。しかし、それはそれでOKなんです。なにせ本番の学力検査の練習ですからね。
できなかった問題について、自分の知っていることをどう活用すればよかったのかとか、あるいは自分が何を分かっていなかったのかなどを復習することです。そうすることで、次回の模試、そして本番の入試につなげていければよいのです。
今日の見直し会はおよそ3時間にわたりましたが、今後はさらに時間を伸ばしていきたいと思います。
次回の「Vもぎ見直し会」は、8月28日(日)の、県立そっくりもぎの当日に実施します。
この「Vもぎ見直し会」は、「子どもの能力を伸ばす」手法としては、教わった技術を身につけるための練習に属するものです。
一度教わったことがすぐに身についてできるようになるということは、通常考えられません。それを授業時間に練習し、さらにテスト前に練習し、夏休みなどに復習し・・・、と何度も何度も繰り返すことでようやく身につけることができます。
Vもぎのような会場模擬試験では、その時にできなかったということは子どもたちにとってことのほか重大であるように感じられます。よって、その直後に復習させることは、印象に残りやすいと言えます。
今日は、「Vもぎ見直し会」の前に、千葉ジュニアオペラ学校の説明会に花見川区の風の丘ホールに行っていました。
学校でチラシが配布されましたので、ご存じの方も多いかもしれません。今年の夏休みは、なんと地元西千葉の緑町小学校で開講されるんですね。
学校で配られた案内を見て驚いたのは、その講座がたいへん充実していることでした。
オペラを子どもたちがやるにあたって、いろいろ知っておくべきことについて様々な講座が用意されています。指揮について、オーケストラについて、フランス語、音楽史、バレエ、舞台についてなどなど。
音楽史の講座を担当するのは、千葉出身で現在オーストリアのウィーン在住のピアニスト、高木竜馬さんなんですね。高木さんが実際に楽曲を演奏しながらの講義になるようです。
指揮の講座担当に松下京介さんとあるのですが、こちらもすごいですね。昨年の「小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトXIII」という音楽イベントで、ラヴェルの「子どもと魔法」というオペラの合唱指揮を担当された方だそうです。
小澤征爾指揮によるラヴェルの「子どもと魔法」と言えば、2013年の松本市での公演を収録したCDが、今年米国のグラミー賞を受賞したことで話題になりましたね。
こんな一流の音楽家の皆さんが、なんと地元の緑町小学校に来て音楽の指導をしてくれるということですから、一も二もなくうちの子にも参加させようということで、「Vもぎ見直し会」の前に説明会に行ってきたということでした。まだまだ参加者を募集しているということでしたので、ご興味のある方は是非お問合せになってみてはいかがでしょうか。
さて、こうして子どもに頭や体を使わせること、こういうことが子どものキャパシティを広げていくことです(と思って私も自分の子どもたちにやらせています)。特に音楽はよいでしょう。
まあ、音楽をやらせるのは私が好きだからというところも多分にあるのですが、2年前のNHKスペシャル「人体ミクロの大冒険」で、米国のハーモニープロジェクトなるものが紹介されていましたね。
このプロジェクト、貧しい子どもたちに楽器を与えて音楽を教えるという社会活動なんですが、その子どもたちの住む貧しい地域では、半数が高校も卒業できない状況であるにもかかわらず、そこで音楽を学んだ子どもたちは学業成績が向上し、多くが大学にまで進学するようになったんだそうです。
子どもの教育のセオリーは何といっても幼児教育。幼少期に様々な体験をさせることなんですが、ある程度の年齢になってもあきらめることはなく、いろいろやらせることは意味がある。なかんづく音楽は大変よろしいようです。
そんなわけで、子どもを伸ばすためにはこれら2方面から。そのキャパシティを広げる様々な体験と、教わったことに習熟するための練習。これらがバランスよくできているかということが大事だと思います。
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