子どもの苦手にばかり着目するのは愚の骨頂
定期テストの点数や学年順位などの情報が出そろってきました。今回も、学年順位を一気に30位以上上げた生徒など、頑張った子どもたちから喜びの報告をたくさんもらっています。
国語道場の私は、子どもたちのテスト結果の報告をもらった時に、基本的に良いことしか言いません。得点の一覧を見回して、得点の良いものや前回より得点が伸びたものを指して、
「今回はずいぶんと数学頑張ったじゃん」
といった感じで一人一人コメントして歩きます。
こう言うと、以前は、
「いや~、でも、今回英語がダメでした・・・。」
なんて、良くなかったところをわざわざアピールする子どもが多かったんです。こういうのはちょっと悲しかったですね。
多分ですけれども、親御さんがそういうことを言われるんじゃないでしょうかね。
子どもからテスト結果を見せられて、まず悪いところに目が行ってしまう。
「え~、何この理科の点数?ちゃんと勉強したの?」
なんて感じで。お子さんが、
「でも、今回英語はよかったよ。」
などといっても、
「英語が良くても、理科がこんな点数じゃしょうがないじゃない。」
とか、こんな風に悪いところばかりあげつらってなじってしまう。
こういうことが家庭で繰り返されると、子どものほうも自分の悪いところをちゃんとアピールしないとという思考になるんじゃないですかね。
私は、自分の悪いところアピールの子どもたちに対しては、
「そりゃあ、自分の良くないところは自分で知っておくべきだけれども、それを人にPRしても意味がないよ。それよりも、自分はこれを頑張ったということをちゃんと言いなさい。そして自分はよくやったと胸を張りなさい。」
ということを繰り返し言ってきました。そのせいか、今回は特に悪かったアピールのお子さんはあんまりいなかったような気がします。私が褒めると、素直に「ありがとうございます。」と返答してくれる子どもが多くなってきたように思います。
これも、国語道場の保護者の皆様が、こちらの趣旨を理解してくださっている成果だと拝察します。
まあ、でも世の中には、子どもの苦手なところばかり指摘したがる親御さんは、けっこういるんでしょうね。
そりゃあ苦手教科の成績が悪いなんてあたりまえじゃないですか。だって苦手なんだから。そんなことばかりチクチク言って何になります?
もちろん苦手、弱点のフォローは地道にやっていかなければいけませんが、まずは得意をガンガン伸ばすことですよ。
最近国語道場で広まってきているのは、得意教科を超高速でどんどん進めて伸ばすやり方です。もう、中2の終わりか中3のはじめくらいには、得意教科だけ中学校の全課程を勉強し終えてしまいます。そこからは、どんどん問題のレベルを上げていきながらスパイラル学習を施します。こうしていくと、その子はその教科に関しては偏差値75前後、定期テストも95点はほぼ間違いなくとれるようになります。
そんな偏ったやり方でいいのかって、いいんですよ。もう得意教科は絶対的な得点源になりますから、そちらは力を落とさない程度に学習時間を使えばよくなります。そして勉強について自信を持たせて、浮いた時間を苦手教科の攻略にどんどん費やせるようになるんです。ね、どう考えてもこのほうが賢いでしょ?
まあ、塾としてこういう指導が可能なのは、もともと国語・数学・英語・社会・理科の5教科を普段から指導しているからなんですがね。普段は英語と数学しかやっていないチェーン個別指導塾ではムリ。
もうね、とにかく苦手を何とかしないとなんて発想はやめてください。親御さんがお子さんに対して、「あなたは数学が苦手だから」とか「国語力がないから」とか言い続けるのは、わざわざ子どもに勉強が苦手だという意識を植え付けるだけで、一文の得にもならないバカげた行為です。
最初から苦手科目に集中させるのはやめましょう。バランスよく全教科勉強させます。そしてちょっとでも得意な教科はどんどん進めさせて、絶対的得意教科にしてしまいましょう。そのほうが巡り巡って苦手教科の克服にもなります。
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