宿題忘れが多いときに、まず見直すべきこと
何度も申し上げておりますが、現在国語道場では、秋の面談を実施しております。
話題の一つとして、塾での学習状況のご報告があります。そしてその中には、宿題の達成状況というものもあります。
このご報告は、生徒たちにとってはなかなか緊張の一瞬のようです。話によってはおうちの方の表情がたちまち曇ったり、「ピキッ」と音が聞こえるような時があったりしますから。
「あなた、いつも私が『宿題はやったの?』って聞くと、『やったよ』って言ってるわよね。宿題忘れがあるってどういうことなの?」
と、その場で保護者の方がお子さんを問い詰められることもあり、面談が修羅場と化すこともあります(^^;
まあ、もちろん、宿題は毎回きちんとやってあるに越したことはありませんし、お子さんが口から出まかせのウソを言っているようなことがあれば、お怒りになるのも無理からぬところではあります。しかし、中学生ともなると、前回の面談から今回の面談までの期間の間に100回以上の宿題が塾から出されていることもざらにありますので、こちらとしても100%宿題がやってあるということを求めているわけではありません。もちろん、宿題忘れ率が2割、3割となるようでしたら、それはけしからんと処断しなければなりませんが。
私は、宿題忘れは結果論だと思っております。だから、一定期間の回数を集計して割合でご報告するという形をとっているわけです。
塾によっては、一回一回の宿題忘れを執念深くご家庭に報告するなんてところもあるということです。これは、宿題忘れそのものを問題視しているということでしょう。言い換えれば、それを「犯罪」視しているわけですね。だから、宿題忘れということを躍起になって禁じようということになるのでしょう。
私の考えでは、宿題忘れは生活習慣の表れです。ですから、宿題忘れそのものをなくすことよりも、お子さんの生活習慣を見直していただきたいと思っております。宿題忘れを「犯罪」視して、それ自体をなくそうと頑張っても、時間が経つとそういった緊張状態を維持できなくなりますから、けっきょく宿題忘れはなくなりません。そうではなくて、宿題忘れにつながるような生活習慣、つまり時間の使い方を改善することが大切だと考えています。
「生活習慣」という言葉が出ましたが、まさに、メタボリックシンドロームの改善にも通じるものがあると思います。メタボだと言われて、体重を減らそうと毎日何キロと走ろうと決めたところで、そんなことはなかなか続かないわけです。それよりも、できるだけ歩く機会を作るとか、夜にものをたくさん食べないようにするとか、日々やっていることを長期的に改善することが大切なのと似ていますね。
宿題忘れが多くなることの原因には、ダラダラ過ごしていることもあるでしょう。家でのんべんだらりと過ごしているうちに、次に塾に来る日がやってきて、気が付けば宿題を何もやっていない。そんな感じです。スマホが買い与えられた後なんかは、宿題忘れ率はてきめんに高くなります。
しかし、それ以外にもクラブや部活の練習、習い事など勉強以外のアクティビティが過剰であることも、宿題忘れが多くなることの原因であるように思います。家でスマホをだらだら見ていることに比べて、このクラブの練習や習い事については寛容な親御さんが多いようですが、宿題忘れが多くなっている状況であれば、それはそうした学習外アクティビティのやりすぎですので、そちらを見直すべきです。
このように言うと、ほかのお子さんで勉強とクラブの練習をちゃんと両立している人もいるなんてことを言いだされる親御さんもたまにいらっしゃるのですが、こういうことで他人との比較は何の意味もありません。ご自分のお子さんにとっては、その練習量は多すぎて勉強に支障をきたしているという事実にきちんと向き合われて、生活の中の時間の使い方を改善させるようにするべきです。
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