2016年10月12日 21:23

役に立つ国語

 何を学ぶにしても、国語の力が役に立たないなんてことはありませんが・・・。

 国語道場の中学生の国語指導では、おおむね月に1回、「時事国語」の時間があります。これは、新聞記事を題材として、読解力や記述力を鍛える授業です。

 時事国語をやっていて、これは問題だなあと思うことは、教科として国語を勉強することと、日常生活で文章を読んで理解し、それについて話したり書いたりすることとが、子どもたちの頭の中で結びついていないと思われることですね。

 どういうことか。例えば、過去の授業の中で、NHK大河ドラマ「真田丸」にちなんだ新聞記事を題材とした問題を解いてもらいました。

 その問題の一つに、「真田丸を作ったのは誰か」というものがありました。

 真田丸というのは、皆様もご存じの通り、大坂冬の陣において、真田幸村(信繁)が大阪城の南東の端に築いた陣地のことです。

 さて、「真田丸を作ったのは誰か」という問いに対し、「真田丸」と答えた生徒が複数名いて、正直面喰いました。

 よほど出来の悪い生徒なんじゃないのと思われるかもしれませんが、決してそうではありません。ウソだと思われるなら、実際にそれなりに学力のある生徒に新聞記事を読ませ、書かれていることについていくつか質問をしててみられればいいです。かなりびっくりするようなことを言う者がいるはずです。

 社会科ではないので、知っているかどうかが問われている問題ではありません。答えは文章の中に書いてあるのに、こういう答えを書いてしまうんですね。

 自分で興味のある文章を読むとか、ゲームのやり方や道具の使い方のマニュアルを読むとかいうときに、こんなことはだれもしないはずなんです。国語の授業だと思うから、何か文章中のテキトーな言葉を拾って書いておけ、とそういう発想になるのでしょう。

 文章から必要な情報を読み取って、それを人に伝えるために書くとか話すとかいうことと、国語の勉強とが、子どもたちの中で結びついていないのでしょう。

 先ごろ、全国学力テストの結果が発表されましたが、書かれていること、読んだことを活用する力が弱いということが毎回のように課題としてあげられています。では、それを克服するためにどのような取り組みが行われていると言うのでしょうか。

 国語道場では、いかにも国語の問題のようなものを解かせるばかりでなく、この時事国語のような取り組みを行っています。それによって、これからの時代に求められている学んだことを活用する力を伸ばしていきたいと思っています。

 その目安はいたってシンプルで、当たり前のことです。与えられた文章をきちんと読み、それを自分の頭の中で理解し、それを人に分かるように話したり書かせたりすることです。

 中学生の国語はすべて塾長の私が教えていますが、一人一人についてその辺がきちんとできているか、ねちねちとチェックを入れているわけです。

 こうして培われた力は、日常生活や仕事だけでなく、実は入試でも役に立つ力になります。はかない受験テクニックのようなものよりもずっと。

 国語道場では、国語の力の王道を教えます。

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