2016年12月07日 09:24

成績が上がる子どもは、「がんばらない」

 中1から通い続けてくれた生徒が今年高3で、みごと指定校推薦で志望校合格を果たしてくれました。

 高校受験の時もそうでしたが、とにかく自分で考えて考えて、進路というか自分の生き方を決める子です。高1の時なんかは、北海道までオープンキャンパスに出かけて行ったくらい。

 最終的に今回合格が決まった大学を受験するにあたって、その大学から進む仕事の現場(医療系技術職)に赴いて、話を聞いたり実際の患者さんと触れ合ったりという行動派。

 それもこれも、おうちの方の協力がなければできないことなので、そこはすごいご家庭なのだなあと思います。やはり家庭、親とは、子どもを自立した人間に仕上げることに、ありとあらゆる力を注ぐべきものなのでしょう。

 中学校の定期テストの結果が出そろってきました。喜びの声が続々寄せられています。

 轟町中2年Hちゃん5教科得点57点アップで学年順位は17位アップで自己最高更新!すごい!

 轟町中2年H君学年順位6位アップ!じわじわ来てますね!

 緑町中1年S君、テストの回を重ねるごとに着実に順位アップ!毎回が自己最高位、すばらしいです!

 高洲第一中1年A君一挙に学年16位アップ!これは立派!

 今日のタイトル、ちょっとわかりにくいですね。もちろん、こうして成績アップを果たした子どもたちががんばっていないわけはないんです。ものすごくよく努力しています。

 要は、「がんばる」ことの質が違うのです。

 ご存じの方も多いと思いますが、民俗学で、「ハレ」と「ケ」という概念があります。「ハレ」というのはお祭りや儀式の行われる特別な時のことで、「ケ」とは日常のことです。

 がんばるということにも、ハレのがんばりとケのがんばりとがあると思うんですよね。

 で、成績や結果に結びつくお子さんは、このうちのケの頑張りができるお子さんです。つまり日常的に頑張れる、がんばっていることが普通というお子さんです。

 がんばっていることが普通なので、見たところ淡々としています。遅刻やムダな欠席振り替えもなく、いつも決まった時間に「こんにちは」とやってきて、勉強していく。宿題も毎回完ぺきにやってある。

 一方、「がんばっている割には・・・」というお子さんのがんばりは、ハレのがんばりになっていることが多いのではないかという気がします。がんばることが非日常で特別なこと。がんばり祭りになっちゃっているんですよね。

 外面的には「がんばっている」ことが非常に目につきやすい。「もう、俺今回は全教科80点以上を目指しますから」などと宣言するとか、質問することが自己目的化した質問をするとかですね。

 まあ、張り切ること自体は悪いことではないんですが、お祭り状態でがんばっている、つまり、無理にがんばっている状態なんです。

 よって、ぼろが出てしまう。宿題はというと、「ああ、家でやってきたんですけどノートを忘れちゃったんですよ」とか一顧だに値しない言い訳が出てきて、結局やったりやらなかったり。通塾状況も、遅刻やらムダな欠席振り替えが多かったり。

 学生・生徒・児童に取って勉強は第一に重要なことであると、親御さんもお子さんもまず認識しましょう。勉強は第一に重要なことであるゆえに、がんばるのは当たり前であるということも理解してください。

 本当に評価に値するがんばりがあるとすれば、それは日常的にがんばることを継続できることです。こういうがんばりだけが、結果を生むことができます。

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