早期教育の「効果」をどう見るか
昨日お見えになった保護者の方から、椿森バニーユのお菓子を頂戴してしまいました。
バニーユ、本当においしいですよね。以前は松波にあったので、遠くなってしまったのがちょっと残念ですが。
さて、最も有効な教育のタイミングはいつか。と言うと、これは専門家の間ではほぼ結論が出ていることで、それは幼児期~小学校低学年くらいまでということになります。
親御さんの中には、「子どもに勉強をさせるのは中学に入ってから。小学生の間はのびのびやらせたい」というお考えの方もいらっしゃるとは思います。
この考え方は、半分は間違いです。理由は上に述べたように、学びへの関心、積極的な姿勢を身に着けさせるには、中学生では遅すぎるからです。
ただ、半分は間違い=半分は正解と申しますのは、幼児期に必要な教育は、勉強の詰込みではなく、体験的な学びであるからです。親御さんによっては、こうした体験的な学びをお子さんに上手にやらせられる方がいらっしゃいます。そういう親御さんにとっては、「小学生の間はのびのび」させていても、無為に過ごすことにはなっておらず、子どもにとって必要な学びができていることがあります。
しかし、まあ私も含めてですが、そうそう子どもに理想的な教育を施すということは難しいので、しかるべき実績のあるシステムを利用することは一つの解決法となります。
その、幼児~低学年向けの優れた教育システムの一つが、国語道場が西千葉で唯一ご提供する「ことばの学校」読書指導です。
ところで、早期教育の「効果」というのはどのように現れるか、ですけれども、これについては親御さんはあまり性急にお求めにならないことが肝心です。
1960年代の米国で、ペリー就学前計画という早期教育の効果についてのたいへん大規模な調査研究プロジェクトがあったそうです。経済的に恵まれないアフリカ系アメリカ人の幼児たちに2年間にわたって教育を施し、彼らと、同じような境遇で幼児教育を受けなかった子どもたちがその後どうなっていったかを、40年にわたって追跡して調べたというものです。
その結果、早期教育を受けた子どもたちとそうでない子どもたちとの間には、その後の人生に大きな違いが出てくる傾向があることが分かったのです。学校に入ってからの成績が良いということばかりではなく、「高校卒業率や持ち家率、平均所得が高く、また婚外子を持つ比率や生活保護受給率、逮捕者率が低いという結果が出た」といいます。
私がこんな研究例を挙げて申し上げたいのは、子どもたちの将来の幸福のために早期教育を受けさせましょうということではありません。そうではなくて、早期教育を施すことで、子どものその長い人生の中で、なにかいいことがあるかもね、といった視点でその効果を見てほしいということです。子どもに何かを習わせた、そうしたところそれが上達してよかったとか、あまり身につかなかったから意味がなかったとか、そういう近視眼的な判断をされるのではなく、ひょっとしたらこの先々、目覚めることがあるかもね、といった見方でご覧になるといいのではないでしょうか、ということです。
ガロア理論君と呼ばれる数学の天才少年がいます。小学2年生にして数検準1級に合格したとか、「大学への数学」の学力コンテストの成績優秀者に入っていたとか、本当にすごいですね。
毎日新聞の記事によると、「数学好きの両親から2歳の時に買ってもらった立体パズルで遊ぶうちに、数学に興味を持ち始めた」んだそうです。
それじゃあ、うちも早いうちに何かやらせると、子どもの可能性が広がるんじゃないかとか、将来有利になるんじゃないかとか、思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私が申し上げたいのは、そういう問題じゃないということを知ってくださいということなんです。
ガロア理論君はガロア理論君なんです。おそらく、同じことをやらせ(たつもりになっ)ても、ほとんどが目に見えた「成果」にはつながらないんじゃないかと思います。で、それをもって意味がなかったとか、うちの子はだめだとか考えるのが間違いだということです。
ひょっとしたら、小2で数検準1級は無理でも、十年後、何かに目覚めるかもしれない。結局それすらないかもしれない。でも、それはそれでOK。これくらいの度量が親御さんには必要だと思います。
まあ、もっとも、読書指導「ことばの学校」は、語彙力の増進とそれに伴う成績の向上という効果が、かなりてきめんに現れます。長期的にはもちろん、短期的にも効果が実感できる点で、かなりおすすめの早期教育なのですけれどもね。
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