検定を受ける意義
塾生やご新規の方の面談や夏期講習の準備などで大変多忙ではありますが、今は塾対象の学校説明会が集中する時期でもあり、塾長は午前中にそちらに出かけていることも多いです。明日も習志野市の学校説明会に出かける予定です。
先週は、松波の県立千葉商業高校の説明会に行ってきました。
公立高校で自主的に塾対象説明会を開くところは珍しいです。
校長の岩瀬先生のお話によると、入学者の多くが、受験校の決定に際して、塾からのアドヴァイスを非常に参考にしているとのことでした。確かに、今の中学校は受験校をどこにするかということについて、「ここはやめておけ」とか「ここを受けなさい」などとあまり言わなくなっていますね。塾の情報収集力・分析力・説明力の大切さを改めて痛感しました。
校長先生は、かつて都内で塾講師をやっていたことがあるそうで、その時の経験が現在の教師としての仕事にも生かされているということでした。塾という場から巣立って、このような生徒目線に立った行動力のある学校の先生が活躍していることを知って、うれしく思いました。
千葉商業高校というと、県内ではトップの実績を誇る商業教育を行っている学校です。昨年度も、日商簿記検定1級合格者が5人も出たということで、改めてその教育力の高さに感心しました。
世はあたかも好景気で、学生の就職は超売り手市場であるなどと言われていますが、IT化などにより事務職の求人は激減しているそうです。今の世の中、必要なのはちゃんと会計が分かる人で、補助的な事務職員はほとんど必要なくなってきているということでしょう。そんな中でも千葉商業の生徒は、その難関の内定を勝ち取っているということです。
しかし、卒業生の進路で最も多いのは4年制大学進学なのだそうです。学習院大学などGMARCHレベルの大学の指定校推薦枠もあるのですね。
誤解を恐れずに言うと、私は今の高校には普通科が多すぎだと思っています。
普通科高校は国語・数学・英語・社会・理科などの普通教科の教育を行う高校ですが、それが具体的にまず何の役に立つかというとまずは大学に入るための受験勉強においてでしょう。
しかし、そもそも日本の大学進学率は半分ちょいくらいに過ぎないわけで、そういう意味では大半の普通科高校、主に学力的に低いほうの学校は、その存在意義が結構怪しいということになると思います。強いて言うならば、将来何をするか考えられない中学生のためのモラトリアム期間とでも言いましょうか。まして、千葉商業のような専門科高校の大学進学率が高くなってきているとなると、存在意義の怪しい普通科高校はますます多くなるのではないでしょうか。
「失礼なことを言うな」などと思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、しかし、将来のための資格や技術を身に着けさせることもなく、さほど普通教科の勉強が好きというわけでもない若者たちの15歳から18歳という貴重な時間に、何も残らないようなことを強いるというのは、私の感覚では非常に危ないことであるとさえ思われるのです。
そんな風に思っていたら、千葉県教育委員会の広報誌「夢気球」の最新号に、2020年度に犢橋高校に福祉科が創設されるというニュースが掲載されているのに気づきました。大変いい傾向だと思いますね。もっと多くの普通科高校が、商業系、工業系、IT系、福祉系などに編成されていくべきだと思います。
千葉商業の話に戻りますが、同校では、それこそたくさんの検定や資格試験を受けさせられることになるそうですが、そこには重要な意義があるといわれていました。それは、検定や資格試験は、現状の能力に合わせて目標を決めて勉強に取り組ませることができるので、スモールステップで継続的に生徒の能力や意欲を向上させていくことができるということでした。まったくその通りだと思いますね。
国語道場では、準会場として英検と漢検を実施しているのですが、小学生のころからお子さんの力に合わせた級を受験させ、少しずつより高いレベルの急を定期的に受験させているご家庭は、最終的にとても大きな成果を得ることが多いです。
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