2018年01月09日 10:44

模試の志望校判定の使い方

 国語道場では昨日で冬期講習が終了し、本日より通常授業が再開されます。

 冬期・春期・夏期の講習の最後に、全生徒に実力テストを受けてもらう決まりになっています。実力テストは、小学生は日本全国単位、中学生は千葉県全県単位での偏差値が出るものです。

 国語道場では、この実力テストの受験に関しては厳しいルールを設けています。すなわち、実力テストの受験は必須で、2期連続して長期の入院などの合理的な理由なく受験しなかった場合、退塾していただいています。もっとも実際そういう方は過去に1人もいませんが。

 実力テスト受験を必須としているのは、塾に通っているのに偏差値が明らかにならないなんて、塾に通っていただく意味がないと思うからです。

 学校の通知表やテスト(特に小学校の)では、お子さんの学力が全体の中でどれくらいの位置にあるのかがほとんど分かりません。

 これには絶対評価を是とする学校の建前があります。順位なんかよりも一人一人の子どもが習ったことをちゃんと身につけられているかどうかが分かればいいじゃないかという考えです。この点では、学校は決して偏屈でおかしなことをやっているわけではないと言えます。

 問題は入試です。入試は学力テストの点数などの合計が高い順番に合格を出しています。そして多くの人がそういう入試のやり方が公正だと思っています。そうすると、自分の成績は全体の中でどれくらいの位置にあるのか、例えば偏差値のようなものが情報として重要になってきます。

 学校が立場上そういう情報を出すわけにいかないのであれば、塾がご提供していかなければならない。そんなわけで、国語道場は塾の使命として実力テストはとにもかくにも実施させていただいているというわけです。

 実力テスト、とくに入試問題に近い体裁のものを模擬試験などとも呼びますが、それには多く志望校判定というサービスがあります。

 国語道場では、これを無記入で提出することは許しません。もし志望校を何も書かずに提出する生徒がいれば、呼び出して必ず何か書かせます。

 ただし、この志望校判定は、データとしては非常に問題があるので、私は進路指導では一切使いません。

「VもぎでB判定とか出てるから、大丈夫じゃない?」

なんて進路指導をしている室長がいたとしたら、かなり知識のない人だと思って間違いありません・・・。

 志望校判定はお子さん向けのモチベーション向上ツールとお考えになるのがいいでしょう。D判定だったら絶対ダメで、A判定だったら大丈夫なのかなんてことは、何とも言えないというのが現実ですので。

 そんなわけで、志望校判定はこんな風に使うのをお勧めしています。

 まず、志望校判定では少なくとも2校は書くようにしましょう。一つは、本命です。はっきり決まっていなければ、なんとなくこんなところに行けたらいいなということろを書けばよろしい。それも分からないなどという軟弱者は、千葉高か千葉東高と書きましょう。

 で、ここからが重要なんですが、もう1校は、現状から見てもうちょっと頑張れば手が届きそうかなというところを選びます。行きたいか行きたくないか、どこにあるのかよく知らないなどということはどうでもよろしい。ランキング表を参考に、偏差値だけで決めます

「偏差値だけで志望校を決めていいのか」

なんて青臭い話は無視。当て馬なんだからどこだっていいんです。

 さて、そして模試を受ける。結果が返される。第1志望校は、E判定とかD判定だったりする。それはそれで結構。第1志望校にそう簡単にAとかS判定が付くわけないじゃないですか。

 重要なのは第2志望で書いた方の結果です。1回目はC判定とかでしょうかね。2回、3回とやっていくうちにB判定、A判定となるように頑張りましょう。

 そうして、最初に決めた「第2志望校」でA判定などが取れるようになったら、今度はその「第2志望校」をさらに上のランキングにある学校に変えていきます。そう。「第2志望校」を「踏み台」にしていくのです。

 このように、「第2志望校」の判定が上がっていくにつれて、どうですか?第1志望校の判定もD判定、C判定…とよくなっていくでしょう。こうすることで勉強のモチベーションを高めることに、志望校判定を使っていくことをお勧めします。

 これがもし、第1志望校しか書いていない場合だと、模試のたんびに厳しい判定ばかりが返ってくるだけになってしまいます。これでは心が折れてしまいます。

 また、第1志望校と第2志望校とのランキング差が同じくらいなのもお勧めできません(第1→千葉東、第2→船橋など)。これも、いつまでたっても厳しい判定ばかりが突き付けられることになるからです。

 模試の志望校判定は、基本的に進路指導で使用するには問題がありすぎるものではあるのですが、お子さんの受験勉強に対する気分を盛り上げるのには大変有効なツールですので、うまく利用していただければと思います。

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