選挙も子どもの学びの場
なんともおかしなことがまかり通る世の中になってきたものですが、いよいよ本日は衆議院議員選挙の投票日ですね。
賢明なる国語道場生の保護者の皆様にとっては釈迦に説法というところかと思いますが、子どもが自らすすんで学ぶ人間に育ってほしいと考える親にとって、「選挙に行かない」という選択肢はありません。
これは、子どもたちの未来の為にどのような政治が必要か考えましょうといった話ではありません。子どもを勉強好きに育てるためには、選挙に行くのは当たり前だということです。
話は単純です。親御さんが、よく分からないとか興味がないとか言って、選挙に行かない方だとする。それで子どもが社会科、特に公民や歴史が苦手だとか、嫌いだということになったとしても、それは子どもの問題ではなく、親御さんの影響が小さくないと考えられるでしょうということです。
以前のコラムにも書きましたが、日本の子どもの学習上の問題点は意欲が低いことにあります。背景には、大人も子どもも、勉強というのは学生時代のテストや入試のために我慢してやるものだという思い込みが強く、現実の社会の中でそれがどのように生かされているのかが想像されにくいということがあるのではないかと思います。
その点、選挙は、学校で学ぶことがそのまま生きる貴重な機会です。投票所へは是非お子さんを連れてお出掛けになることをお勧めします。
今回の選挙は衆議院議員選挙(同時に最高裁判所裁判官の国民審査もあります)ですが、これから先の地方議会選挙なども欠かさずお子さんと一緒にお出かけ下さい。その度に、お子さんたちと今日の選挙は何を決める選挙であったとか、投票所はこんな感じであるとかいうことをお話になるとよいでしょう。
例えば、中3公民で、衆議院議員選挙は「小選挙区比例代表並立制」で行われると習うわけですが、「小選挙区制」と「比例代表制」のように性質が大きく異る選挙をどうやって同時に行うの?ということが子どもにとっては謎だったりします。そんな時、小選挙区用の投票用紙と比例代表用の投票用紙は別々に配られて、別々の投票箱に入れるんだよということを大人から教えてもらうだけでも、子どもにとって分かりやすさが全く違ってくるでしょう。
以前の記事で、「社会や理科は『勉強』するな」ということを書きましたが、何でもかんでも学校や塾で「勉強」して身につけるものだと考えてはいけません。実際の選挙を見聞きする体験の方がよっぽど子どもたちの心に残るし、彼らの興味が広がって、自ら学ぶきっかけになるというものです。
—————
お問い合わせ先
国語道場(西千葉)稲毛区緑町1丁目27-14-202
千葉市
263-0023
043-247-7115
お電話のお問い合わせは、火~土曜日の午後3時~9時
メールは24時間承っております。